「世界で学べ 2030に生き残るために」を読み終えました。
著者はインフィニティ国際学院の学院長である大谷真樹さんです。
本書の内容や感想を簡単に紹介します。
こんな人におすすめ
世界で学べ 2030に生き残るためにはこんな人にオススメです。
感想
日本の現状に驚きました。
なんとなく、日本の教育に問題があることや、日本が先進国ではなくなりつつあることは知っていました。
本書では、海外と比べてどんなところが問題なのか、どれくらい劣っているのかが具体的な数字とともに紹介されています。
想像以上に日本は世界に置いていかれていました。
「日本に留まるのはやばいよー」で終わらずに「海外で学ぶためにはどのような道があるのか」まで紹介されているのがとても良いなと感じました。
内容
上記の3つの内容に分けて、世界で学べ 2030に生き残るためにを紹介します。
本書の構成
Chapter1 日本はすでに先進国ではない
Chapter2 世界で通用する人材の条件
Chapter3 お金に使われないために
Chapter4 「学びの本質」に程遠い日本型教育
Chapter5 2030に生き残るために
世界で学べ 2030に生き残るためには上の5つの章から構成されています。
今回は、特に参考になった内容を「日本の現状」と「世界で学ぶには?」に分けて簡単に紹介します。
日本の現状
本書で紹介されている日本の現状の一部を紹介します。
GDP(図表1-1)
過去20年でアメリカ・中国・インドなどのGDPは成長している。
一方、日本は停滞している。
世界の会社時価総額ランキング(図表1-5)
1989年には時価総額ランキングTOP50に日本企業が32社ランクインしていた。
2018年には35位のトヨタ自動車のみがランクイン。
世界大学ランキング2019(図表1-6)
日本トップの東大でも世界ランキングは42位。
東大よりも上位のアジアの大学には、
清華大学(22位・中国)
シンガポール国立大学(23位・シンガポール)
北京大学(31位・中国)
香港大学(36位・香港)
などの大学があります。
新卒年収ランキング2018(図表1-7)
日本の新卒年収は世界20位の約320万円です。
1位のスイスは約873万円です。
アメリカのコンピューター・サイエンス系の大学を出た人の新卒年収は2000万円台、インドのAIの学部を出た人は2400万円を記録したそうです。
問題の原因は教育にある
これらの問題の原因は教育にあると著者の大谷さんは述べています。
具体的には、
などが問題であると指摘しています。
本書では他にも問題点が指摘されていますが、どれも納得のいくものでした。
英語を話せない英語教師や入試が厳しく卒業が簡単な大学は特に共感しました。
高校時代には本物の英語に触れる機会はほとんどないので、先生の英語が本物だと思ってしまいます。
最近、初めて海外に行ったのですが、表面的な英語しか聞き取ることができず、深いコミュニケーションができませんでした。
高校生やもっと前の時期から本物の英語に触れる機会の重要性を感じました。
また、
日本の大学の多くは一方向的な講義の授業が多いと思います。
授業の前後には、バイトや飲み会ばかりで勉強はほとんどしない。
そのころ、海外の大学では授業中にプレゼンやディスカッションを行う。
授業の前後には図書館に残り、何時間も勉強を行う。
図表4-8では日米の授業外の学習時間が比較されていますが、その差は歴然です。
授業でも、授業以外でも日米の差はどんどん開いていくなと感じました。
海外の大学に行って、その差をリアルに感じてみたいです。
世界で学ぶには?
本書の巻末資料で「アメリカの大学に進学する5つの方法」が紹介されています。
高校を卒業して直接進学するルート以外にも、語学学校を挟むルートや、日本の大学に進学してから編入するルートなどが紹介されています。
それぞれのルートの詳細や難易度なども紹介されています。
「世界で学べ」と伝えるだけではなく、その道も示してくれているところが親切でありがたいですよね。
海外の大学の入試は主に7つの評価項目があるそうです。
高校の成績やTOEFL iBTの点数がどの程度あれば良いのかなども本書の中では紹介されています。
海外進学に興味がある人は、世界で学べ 2030に生き残るためにの中でチェックしてみてください。
狙い目でオススメな大学も紹介されていますよ。
まとめ
上記の内容を簡単にまとめました。
多くの根拠を基に示された日本のやばい現状には驚きでした。
そして、
今後も日本と世界の教育格差は開いていくと感じました。
世界で学べ 2030に生き残るためにに紹介されている海外進学の方法も参考にしつつ、海外の大学に行って、自分の目で現実を見てみたいと思いました。
子どもたちの可能性を潰さないためにも、海外進学という選択肢を示したい。
Reference
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