影響力の武器を読みました。
メンタリストDaiGoさんが何度もオススメしていたので読んでみました。
もっと早くこの本を読んでおけばよかったです。とても良い本です。
今回は、影響力の武器の構成や内容について簡単に紹介します。
こんな人におすすめ
影響力の武器はこんな人におすすめです。
感想
かなりの良書でした!
メンタリストDaiGoさんが何度もオススメする理由がわかりました。
最初は本の分厚さにためらいましたが、内容は読みやすくスラスラ読めました。
それぞれの武器を解説するときには、いくつもの具体例や研究などが紹介されている点が良かったです。
本書の構成
第1章 影響力の武器
第2章 返報性
第3章 コミットメントと一貫性
第4章 社会的証明
第5章 好意
第6章 権威
第7章 希少性
第8章 手っとり早い影響力
以上の8つの章から構成されています。
それぞれの章の最後には、まとめや設問などがあり、読者の理解を深める工夫がされています。
本書の内容
本書で紹介されている6つの武器について上の3つの観点から簡単に紹介します。
返報性
返報性とは「恩恵を与えてくれた人に対してお返しをせずにはいられない」心理を利用したものです。
これは具体的なものをもらったときだけではなく、譲歩してもらったときなどにも働きます。
しかも、返報性の影響は好感度の影響を凌ぐそうです。
返報性が具体的に使われている場面には、試供品・試食・営業マンの譲歩などがあります。
タダよりは怖いものはないという言葉もあるように、見知らぬ人からの無性の恩恵には注意が必要かもしれません。
コミットメントと一貫性
コミットメントと一貫性とは「自分の立場を明確にすると、行動をその立場と一貫させようとする力が働く」性質のことです。
コミットメントと一貫性が強く働く条件は4つあります。
具体的には、このような使い方があります。
病気で働けなくなったときに、ご家族に苦しい思いをさせたくないですよね?
はい。
そんな方におすすめの保険がありまして、、
いりません。
〇〇さんは、ご家族に苦しい思いをさせたくないんですよね?
このように、病気で働けなくても家族を苦しめたくないという立場を明確にさせた後に、それと一貫した行動(保険に加入する)をさせるというような例が考えられます。
この例の他にも、このような例も考えられます。
コミットメントと一貫性は、会話中やアンケートなどで使いやすいものだと思いました。
社会的証明
社会的証明とは「ある行動を遂行する人が多いほど人はそれが正しい行動だと判断する」という心理です。
自分で何を買うか決められる人はわずか5%しかいないそうです。
社会的証明が強く働く条件は4つあります。
以下のような具体例が考えられます。
人間は群の中で生きてきたので、このような群れに従う心理があるのだと思います。
自分で正しい情報を調べたり、信頼できる知人を持つことが重要だと思いました。
好意
好意とは「自分が好意を感じている相手に対してイエスと言う傾向がある」という性質のことです。
私たちはどのような人に対して好意を持つのでしょうか?
それが分かれば、好意の影響を強めることができます。
下記のような人に対して好意を抱きやすいそうです。
また、本書で紹介されていたサマーキャンプの研究が面白かったです。
結論だけまとめると、対立した人間でも共通の目標を達成するために協力と努力をすると敵意を抱きづらくなるそうです。
相手に質問を重ねて自分との共通性を強調し、類似性の効果を使っていきたいと思います。
チームリーダーになる場合は、個人の目標だけではなく、チームの目標を意識させ、協力することの意義を納得させるようにしたいと思いました。
権威
権威とは「権威者を信頼して従う」心理のことです。
有名なミルグラム実験なども紹介されています。
実際に権威がなくても、権威があるように見せるだけでも効果があるそうです。
権威が強く働くには3つの条件があります。
権威には以下のような具体例が考えられます。
肩書きはいくらでも作れるので、権威があるように見せるには一番手っ取り早いかもしれませんね。
また、権威の章で紹介されていた以下の言葉がとても参考になりました。
承諾誘導の専門家は、些細な欠点を認めて自らの誠実さを印象づけ、それによってもっと肝心な論点を強調するときに、相手からより強い信頼を勝ち取れるようにしています。
一部改変
希少性
希少性とは「手に入りにくくなるとその機会がより貴重なものに思える」心理のことです。
ダイヤモンドは綺麗だからではなく希少だから価値がある。いくら綺麗でもどこにでも転がっていれば価値はない。という有名な話の通りです。
希少性には数量的・時間的なものがあり、強く働く条件は2つあります。
希少性には以下のような具体例が考えられます。
希少性の章の中でも心理的リアクタンスが特に参考になりました。
心理的リアクタンスとは、自由を失うことに対する反発のことです。
今まで週休2日だった人が週休1日になる場合と、初めから週休1日だった場合を考えます。
前者は、週休が減ることになるので、自由を奪われたと感じ、抵抗感を感じると思います。
他にも、以下のような例が考えられます。
「一貫性のない強制やしつけをする親の子供は大抵反抗的に育つ」という言葉が印象的でした。
まとめ
影響力の武器について具体例を挙げながらまとめました。
これらの武器は日常に多く潜んでいるものだなと感じました。
本書を読んだ後、営業を受けたり、広告を見たりすると「この武器が使われているな」と感じることが多々あります。
影響力の武器を知っていることは、他人に営業するためにも、騙さないためにも特に役に立ちます。
影響力についてもっと学ぶのが楽しみです。