【書評】プロパガンダ|広告・政治宣伝のからくりを見抜く説得や大衆扇動の方法

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プロパガンダを読みました。

プロパガンダは、特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った行為である。

wikipediaより

メディア・広告を用いた政治的意味を持つ宣伝のことであり、大衆への説得の意味します。

今回は、プロパガンダの構成や内容について簡単に紹介します。

こんな人におすすめ

プロパガンダはこんな人におすすめです。

  • 他人にお願いをしたい人
  • 他人を説得したい人
  • 他人から説得されたくない人

感想

良書でした!

影響力の武器と関連しているところが多くあり、説得への理解が深まりました。

本書では、様々な説得の方法や実際の事例が紹介されています。

この事例は、6つの影響力の武器のうち、どの武器と関連しているか?と考えながら読むのが楽しかったです。

本書の構成

第1章 日常生活のなかの説得
第2章 説得のお膳立て
第3章 伝達者の信憑性
第4章 メッセージ
第5章 感情にアピールする説得
第6章 説得の戦略を打ち破るために
第7章 情報戦略が失敗するとき

本書は、以上の7つの章から構成されています。

本書の内容

  • 理由をつけて頼む
  • 自分を納得させる
  • 恐怖アピール

本書の内容から上の3つの観点から簡単に紹介します。

理由をつけて頼む

説得の効果を高める1つ目の方法が「理由をつけて頼む」です。

そんなの当たり前じゃないか!思いますよね。

実は、面白いことに、次のような例でも説得の効果が高まったそうです。

すみません、コピーを取らなければいけないので、先にこのコピー機を使わせてくれませんか?

「コピーを取らなければいけないので」は無意味な理由です。

コピー機を使いたい人は皆、コピーしなければならない人だからです。

このように、意味のない理由でも説得に効果的なのは大変面白いですよね。

「〇〇なので、〇〇だから」と理由の形になっていると、無意識にその要求が重要であると感じてしまうようです。

説得効果が高まるので、何か人にお願いをするときには、理由つけて頼みましょう。

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自分を納得させる

影響力の武器でいう「コミットメントと一貫性」に近い考え方です。

商品を買わせたいなら、商品を買った後のことをイメージさせます

ポイントは、自分自身で考えるように仕向けることです。

例えば、

「この車で彼女を迎えに行くところを想像してみてください」

「この車なら、大きな荷物を積んでも、お子さんと4人で旅行に行けますね」

などが挙げられます。

また、CMなどで商品を実際に使って見せるのも、購入後のイメージを持たせて、購入させるためです。

説得によって、ある行動を取らせたいなら、行動したときのことをイメージさせます

「締め切り前に残業せずに、飲みに行けるところを想像してみてください」

「テスト前に、徹夜しなくても高得点を取れるところを想像してみてください」

ポイントは、相手が物を所有したり、行動したりするところをイメージさせることです。

恐怖アピール

人々を説得させる強力な武器の1つに「恐怖アピール」があります。

あのヒトラーも使っていたとされています。

恐怖アピールは、次の4stepです。

  • 人々に強い恐怖を与える
  • 恐怖が生み出す脅威を克服するための具体的な勧告を提供する
  • 推奨された行動が脅威を低減させるのに効果的だと知覚される
  • 推奨された行動を遂行できると考えられること

ポイントは、恐怖を与えるだけで終わるのではなく、恐怖を克服する解決策を提示することです。

ヒトラーの場合には、ナチに入党するという解決策を提示していました。

「薬物は人生をダメにする」

「勉強しないと将来困る」

「ゲームをしすぎると目が悪くなる」

などは恐怖を与えるだけです。

解決策も提示することで説得が効果的になります。

「友達に薬物を勧められたら、どう行動しようか?」

相手と一緒に解決策を考えていくことも効果的ですね。

先述の、「自分を納得させる」との合わせ技です。

まとめ

  • 理由をつけて頼む
  • 自分を納得させる
  • 恐怖アピール

プロパガンダから上記の内容について紹介しました。

実践しやすい説得の事例や手法が多くあり、とても参考になりました。

影響力の武器とシリーズの関連本なので、合わせて読むことで説得への理解がより一層深まりました。