「個別最適化の教育」を読み終えました。
法令の解釈に関する内容や『学び合い』に関する内容が紹介されています。
斬新的な考え方が紹介されていて、とても参考になりました。
個別最適化の教育の内容や感想を簡単に紹介します。
こんな人におすすめ
個別最適化の教育はこんな人にオススメの本です。
感想
とっても読みやすく、すらすらと読める一冊でした。
『学び合い』の意義や実践方法、新任教師の実践などの内容がとても参考になりました。
法律や学習指導要領の解釈もとても面白かったです。そういう解釈もできるのかと気づかされました。
教育関係者には自信をもっておすすめできる一冊です。
内容
上記の4つの内容に分けて、個別最適化の教育の内容を紹介します。
本書の構成を紹介した後に、特に参考になった内容を3つ紹介します。
本書の構成
第1章 いま求められている個別最適化された教育!
第2章 今日から学校現場で可能な個別最適化の教育!
第3章 こうすれば実現できる個別最適化の学び
第4章 現行の法令のもとでも個別最適化の教育は可能だ
第5章 個別最適化を実現する未来
個別最適化の教育は上の5つの章から構成されています。
時代背景的な話やN高などの話から始まり、『学び合い』や法令の解釈に関する話へと進んでいきます。
本書の中から特に参考になった内容を3つ紹介します。
『学び合い』
個別最適化の教育では、『学び合い』が重要であるとされています。
『学び合い』とは、教師が与えた課題や目標に対して、子ども同士が教え合うことなどによって、全員が目標達成することを目指す学習方法のことです。
具体的なやり方は、そこまで難しくありません。
授業の冒頭に次のような声掛けを行うと『学び合い』が始まります。
教科書23頁から24頁の問題を解けるようにしましょう。一人も見捨てずにね。答え合わせをしたければ、答えは教卓の上に置いておきます。時間は〇分までです。どうぞ。
『学び合い』には複数のメリットがあります。
中でも、不登校・特別支援・ギフテッドの子どもたちでも問題なく学習できるという点が特に良いなと感じました。
また、『学び合い』を行うときに気を付けるべき点として、一人も見捨ないことは「得」だと子どもたちに納得させる点があります。
「徳」を維持できるのは4週間程度で、それを過ぎると、非難や排斥が起こるそうです。
「得」を意識させるためには、教えるつもり勉強法や本書の再就職の話などが使えるなと感じました。
法令関係の解釈
第4章を中心に、法令に関する内容が紹介されています。
この章は、新たな発見も多くお気に入りの章です。
例えば、学習指導要領についてです。
学習指導要領には「何を教えなければいけないか」などが書かれています。
教科書の内容すべてを教える必要はありませんが、学習指導要領の内容は教えなければなりません。
この点について著者は面白い指摘をしています。
一教えるか、十教えるか、百教えるかは教師に裁量権があります。
つまり、じっくり教えるか、サラッと教えるかは教師が決めてよいのです。
もう1つ面白かったのが、授業のクラスについてです。
一人の教師が複数のクラスを同時に授業することを制限する法はないそうです。
しかも、学年が違うクラスであってもです。
これは意外過ぎました。
常に複数クラスは厳しいかもしれませんが、内容によっては是非やってみたいなと思いました。
「5分間自分で考えて」は非効率
「5分間自分で考えて」
一人で考える時間を取ることは多くの先生方が実践されているのではないでしょうか?
一人で考える時間は非効率だと著者は述べています。
1分考えればわかる子どもにとっては4分の無駄です。5分以上考えないとわからない子どもにとっては自分の考えを持てないのですから、5分の無駄になります。
私の中にこの考え方はなかったのとても参考になりました。。
著者はこの問題も『学び合い』が解決してくれるといいます。
それに関連したオリジナルについての話がとても面白く、使っていきたいなと思いました。
99.99999……%が先人の知恵であっても、そこにオリジナルなものがあればオリジナルであることを語り、他者の知恵を活用してもいいことを語ります。
まとめ
今回は、個別最適化の教育の中から、特に参考になった上記の内容を簡単にまとめました。
自分だけでは思いつきもしなかった、法解釈や実践が多く紹介されていてとても参考になる一冊でした。
教育関係者にはオススメの一冊です。
Reference
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